-
まずは、ご先祖様の霊を迎えるための準備をします。家の中には、位牌やお供え物、ご先祖様の好物などを置いた「盆棚(精霊棚)」をつくります。用意が難しい場合は、仏壇でもかまいません。 そして、玄関や門口では、ご先祖様の霊が迷わないように、素焼きの平皿にオガラを乗せて火を焚く「迎え火」を行い、家の中にお迎えします。オガラは麻の茎や松の割り木で、その場を祓い清めるという意味もあるそう。迎え火の他にも、玄関に提灯を下げて目印にしている地域もあります。
-
盆棚の飾りの中には、キュウリとナスに割り箸を刺した飾りを見かけます。これは「精霊馬 しょうりょううま」という、ご先祖様の霊があの世とこの世を行き来する時の乗り物です。 キュウリは早く家に着くようにと足の速い「馬」をあらわし、ナスはゆっくり帰ってもらえるようにと「牛」をあらわしています。飾り終わった後は、お焚き上げもしくは塩でお清めをしましょう。
-
お家で過ごされたご先祖様の霊をあの世へ送りだします。各家庭では迎え火と同じく、平皿にオガラを乗せ「送り火」をします。 有名な京都の「五山送り火 ござんのおくりび」も送り火のひとつです。京都を囲む山々に点火され、「大・妙・法・大(左)」の文字と船と鳥居の形が夜空に浮かび上がります。 東山如意ヶ嶽(大文字山)…「大」 松ヶ崎西山(万灯籠山)…「妙」 松ヶ崎東山(大黒天山)…「法」 西賀茂船山(妙見山)…「船」形 衣笠大北山(左大文字山)…左「大」 嵯峨鳥居本曼荼羅山…「鳥居」形